歴代陶芸家一覧

日本芸術院会員・重要無形文化財保持者

 陶  芸  家  生    没    年 文化勲章 文化功労者 芸術院会員  重要無形文化財保持者 作品評価
板谷 波山 いたや はざん 明治 5年〜昭和38年 昭和28年 昭和28年 昭和 4年 5000万
清水 六和 きよみず ろくわ 明治 8年〜昭和34年 昭和 5年  550万 *A
富本 憲吉 とみもと けんきち 明治19年〜昭和38年 昭和36年 昭和36年 昭和30年 色絵磁器 4500万
井上 良斉 いのうえ りょうさい 明治21年〜昭和46年 昭和41年  400万 *B
石黒 宗麿 いしぐろ むねまろ 明治26年〜昭和43年 昭和30年 鉄釉陶器 1500万
浜田 庄司 はまだ しょうじ 明治27年〜昭和53年 昭和43年 昭和43年 昭和30年 民芸陶器  700万
荒川 豊蔵 あらかわ とよぞう 明治27年〜昭和60年 昭和46年 昭和46年 昭和30年 志野瀬戸黒 1500万
三輪 休和 みわ きゅうわ 明治28年〜昭和56年 昭和45年 萩焼  700万 *C
中里 無庵 なかざと むあん 明治28年〜昭和60年 昭和51年 唐津焼  800万 *D
金重 陶陽 かねしげ とうよう 明治29年〜昭和42年 昭和31年 備前焼 1900万
楠部 彌弌 くすべ やいち 明治30年〜昭和60年 昭和53年 昭和47年 昭和37年 2000万
加藤 唐九朗 かとう とうくろう 明治30年〜昭和60年 昭和27年 織部焼 2500万 *E
藤原 啓 ふじわら けい 明治32年〜昭和58年 昭和45年 備前焼  650万
加藤 土師萌 かとう はじめ 明治33年〜昭和43年 昭和36年 色絵磁器 1500万
清水 六兵衛 きよみず ろくべえ 明治34年〜昭和55年 昭和51年 昭和37年  900万 *F
近藤 悠三 こんどう ゆうぞう 明治35年〜昭和60年 昭和52年 染付  650万
山本 陶秀 やまもと とうしゅう 明治39年〜平成 6年 昭和62年 備前焼  380万
三輪 壽雪 みわ じゅせつ 明治43年〜 昭和58年 萩焼  760万 *G
金城 次郎 きんじょう じろう 大正 元年〜平成16年 昭和60年 琉球陶器   −−
塚本 快示 つかもと かいじ 大正 元年〜平成 2年 昭和58年 白磁青白磁  250万
浅蔵 五十吉 あさくら いそきち 大正 2年〜平成10年 平成 8年 平成 4年 昭和59年   −−
吉賀 大眉 よしか たいび 大正 4年〜平成 3年 平成 2年 昭和57年  480万
加藤 卓男 かとう たくお 大正 6年〜平成17年
平成 7年 三彩  430万
田村 耕一 たむら こういち 大正 7年〜昭和62年 昭和61年 鉄絵  450万
島岡 達三 しまおか たつぞう 大正 8年〜 平成 8年 民芸陶器  500万
藤本 能道 ふじもと よしみち 大正 8年〜平成 4年 昭和61年 色絵磁器 1800万
山田 常山 やまだ じょうざん 大正13年〜 平成10年 常滑焼急須   −−
青木 龍山 あおき りゅうざん 大正15年〜 平成17年 平成11年 平成 4年  720万
今泉 今右衛門 いまいずみいまえもん 大正15年〜平成13年 平成 元年 色絵磁器  450万 *H
清水 卯一 しみず ういち 大正15年〜平成16年 昭和60年 鉄釉陶器   −−
大樋 年朗 おおひ としろう 昭和 2年〜 平成16年 平成11年  680万 *I
松井 康成 まつい こうせい 昭和 2年〜平成15年 平成 5年 練上手  450万
河合 誓徳 かわい せいとく 昭和 2年〜 平成17年  400万
井上 萬二 いのうえ まんじ 昭和 4年〜 平成 7年 白磁  330万
今井 政之 いまい まさゆき 昭和 5年〜 平成15年  450万
藤原 雄 ふじわら ゆう 昭和 7年〜平成13年 平成 8年 備前焼  300万
吉田 美統 よしだ みのり 昭和 7年〜 平成13年 釉裏金彩  290万
三浦 小平二 みうら こへいじ 昭和 8年〜 平成 9年 青磁  670万
徳田 八十吉 とくだ やそきち 昭和 8年〜 平成 9年 彩釉磁器  400万 *J
鈴木 藏 すずき おさむ 昭和 9年〜 平成 6年 志野  570万
酒井田 柿右衛門 さかいだ かきえもん 昭和 9年〜 平成13年 色絵磁器  560万 *K
伊勢崎 淳 いせざき じゅん 昭和11年〜 平成16年 備前焼   −−
原    清 はら きよし 昭和11年〜 平成17年 鉄釉陶器   --
伊藤 赤水 いとう せきすい 昭和16年〜 平成15年 無名異焼   −− *L
備考:文化勲章欄以下の年号は、各受賞・就任・認定年度を表す。作品評価は、2005年版美術家名鑑による。基準は、抹茶碗・花瓶(24p)
※A 第五代 清水六兵衛 ※B 第三代 井上良斉 ※C 第十代 三輪休雪
※D 第十二代 中里太郎右衛門 ※E 永仁の壷事件により取消(昭和35年) ※F 第六代 清水六兵衛
※G 第十一代 三輪休雪 ※H 第十三代 今泉今右衛門 ※I 第十代 大樋長左衛門
※J 第三代 徳田八十吉 ※K 第十四代 酒井田柿右衛門 ※L 第五代 伊藤赤水

重要無形文化財技術保持団体(総合指定)

 技 術 保 持 団 体 名  認  定  年  度  認     定     技     術
柿右衛門製陶技術保存会 昭和51年認定 柿右衛門(濁手)        にごしで
色鍋島今右衛門技術保存会 昭和51年認定 色鍋島              いろなべしま
小鹿田焼技術保存会 平成 7年認定 小鹿田焼            おんたやき
日本芸術院会員
「日本芸術院」は、明治40年6月に文部省美術展覧会(文展)を開催するために設けられた美術審査委員会を母体とし、大正8年9月に「帝国美術院」として創設された。その後、昭和12年6月に美術のほかに文芸・音楽・演劇・舞踊の分野を加え「帝国芸術院」に改組されるなどの拡充を経て、昭和22年12月に現在の名称に変更し今日に至る。芸術各分野の優れた芸術家を優遇顕彰するために設置された栄誉機関。芸術の発達に寄与する活動を行うと共に、芸術に関する重要事項を審議し、これを文部大臣に建議することができるとされる。
「日本芸術院」は、以下の3部制で、さらに13分科に分かれている。
第1部 美術・工芸・建築 (定員56名以内)
第2部 文芸・評論 (定員37名以内)
第3部 音楽・演劇・舞踏 (定員27名以内)
会員は、芸術上の功績顕著な芸術家について、日本芸術院会員からなる部会の推挙(部会選挙)と総会の承認によって選ばれ文部大臣より任命される。また、会員は終身制で年金が支給される。

重要無形文化財保持者
法隆寺の失火を契機に、昭和25年8月「文化財保護法」が施行された。その後、運営の経験に照らして昭和29年に改正が行われ「重要無形文化財」の指定制度が確立した。さらに、昭和50年の一部改正により「重要無形文化財」の保持団体の認定制度が新設され今日に至っている。文化財は、現在、次の5種類に分類されている。
1 有形文化財
2 無形文化財
3 民族文化財
4 記念物
5 伝統的建造物
無形文化財とは、工芸技術の文化的所産で、わが国にとって歴史上または、芸術上価値の高いものと定義されている。また、無形文化財は、有形文化財のように固定的評価を受けるものでなく、常に、その内容・形式に変化の可能性を含みながら、いわば生きた形で存在し、その保護は、技の体得者を通じて行う以外にないという特性を持つ。「重要無形文化財」は、単に保持者の技の保存を図るだけでは十分でなく、その技が継承されて行くことが重要である。そのため、昭和39年から保持者に対して、伝承者の養成と自らの技の維持向上の名目で特別助成金が交付されている。